東証一部昇格へのパスポート

東証では東証二部から東証一部への昇格基準をサイトで公開しているのですが、それだけでははっきりしない部分がありましたので、電話して詳細を聞いてみました。以下がその回答内容(私が理解した限りにおいて)です。ずいぶんと丁寧に対応して頂きました。


  • ルール改正により、新規上場の申請と同様に、いつでも東証一部への昇格申請が可能となった。
  • 昇格基準となっている売買高や株主の分布状況について、申請時期によって、中間期ベースとなるのか、期末期ベースとなるのかが変わるため、年に2度ほどチャンスがあることになる。
  • 過去の業績については、事業年度単位でチェックするので、中間期、期末期に関わらず基準は一緒である。
  • 将来の業績見通しについては、常に最新の業績見通しを利用する。
  • 株式の分布状況について「最近の基準日等において」とあるが、これは中間期と期末期の最終日(株主が確定する日)を念頭に置いている。
  • 昇格審査が延びてしまい、中間期または期末期の最終日を越えてしまった事によって「最新の基準日」が変わったとしても、審査時に参考にしていた「最新の基準日」を利用する(それほど厳密にはルールを適用しない)。
  • この10月から更にルールが改正され、株式の分布状況についてはもっとルールが単純化される。10月以降に申請する企業から適用を予定している。

通常、東証一部への昇格で最も高いハードルは「株主の分布状況」です。これさえクリアできればパスポートがもらえる… という企業が多いため、分売や売出を行って、分布状況を改善しようとします。

この場合「最近の基準日等において」の前提が最も重要な要素となりえますので、ここから昇格の時期と可否を推測できるかも知れないと思ったのですが、東証がルールの運用に幅を持たせているため、確実とは言えないようです。ちょっと残念。