個人投資家の買いコスト、売りコスト

昨日、今日となかなかはっきりしない相場ですね。結局急落は起こらずでした。買い方が余裕がある時とない時では、動き方が違うのかも知れませんね。

そう感じた時に、ふと、先週の土曜日にありました土屋さんのセミナー「プロフェッショナルを目指すためのシステムトレード構築(応用編)」にて、「個人投資家の買いコストと売りコストの間で、商品先物価格は移動する」とお話していた事を思い出しました。

もしかしたら、これは株式に当てはまるのではないかと思い、過去の春先の急落時の売りコスト(信用売り評価損益率)と、下落率の関係を探ってみました。もし、株式にも当てはまるのであれば、売りコストが下落の抵抗線となるはずです。ここで売りコストは、松井証券で毎日発表されている数値を利用しました。

日付前日売りコスト前日TOPIX当日TOPIX下落率
2004/5/20 -8.00% 1,150.89 1,085.54 -5.68%
2005/4/18 -4.39% 1150.67 1,109.49 -3.58%
2006/5/16 -5.39% 1,681.81 1,644.97 -2.19%
2007/3/5 -9.82% 1,721.59 1,662.71 -3.42%


見事に売りコスト(信用売り評価損益率)よりも、下落幅が小さいことが分かります。つまり、下落率が売りコストに近づくと、信用売りの損益がプラスとなり「やれやれ買い戻し」が発生して下落の抵抗線となるのではないかと。

そして昨日の売りコストは -2.216%、今日の売りコストは -1.289% と、もうかなり下限に近付いています。

商品の値動きをそのまま株式にあてはめてしまうには、いろいろと無理な所もありますが(単一銘柄ではない、売りと買いポジションが同一ではない)、とりあえずの指標として利用できるのではないでしょうか。

ちなみに、今年の8/16日は極度のオーバーシュートで。この下限を2%程突き抜けていきました。それでも期待値の観点から投資指標として利用する事ができるのか、一度しっかり研究してみたいテーマです。

日付前日売りコスト前日TOPIX当日TOPIX下落率
2007/8/16 -3.12% 1,567.46 1,480.39 -5.55%


話を土屋さんのセミナーに戻しまして、「統計分析はこうやって使ってシステムに役立てるんだよ」という事を思い知らされました。そして自分の投資戦略の効果分析は全然甘かったことが分かりました。

今後は今回のセミナーの効果測定の方法を取り入れて有効性を確認し、より精度の良い情報を皆様に提供していきたいと思います。

土屋さんのセミナーは、裁量トレードしている人にはほとんど関係ない話ですが、統計的有効性の確認や、システムトレードを組もうとしている人には是非ご覧頂きたいです。「トレーダーの誤謬」も運用に携わった実経験からで、ものすごく説得力があります。

以前「プロフェッショナルを目指すためのシステムトレードセミナー(理論編)」がありましたが、私の感覚からは、今回の応用編を受けてから、理論編を受けた方が分かりやすい気がします。

今回の応用編は、全体の流れについての解説がメインで、前回の理論編は、実際にどうやるかの解説がメインです。理論編が難しいと感じている方は、今後発売されるであろう今回の応用編のDVDをご覧になると、より深く理解ができると思いますよ。