システムトレードとランダムウォーク

昨日(11/29)に、秋山昇さんのセミナーに参加してきました。数学に精通しているためでしょうね、セミナー資料そのもののページ数は少ないのですが、理路整然とポイントを無駄なくコンパクトにまとめられていて、本一冊分以上の内容があると感じました。

鞘の原因、ヘッジの性質、鞘を利用した具体的な売買方法、輸入価格のベースとなる料金を参照する場所、経験値を加味した輸入価格の計算方法、輸入価格を基にした戦略… と、ほんと短い時間でしたが、商品先物の知識が全くといっていいほどなかった私にも「なぜそのような値動きとなるのか」の一通りの知識が入り、試してみようかなという気になりました。

システムトレードに役立ちそうな話として感心したのは、ランダムウォークについてです。システムトレーダの最大の悩みの1つでもある「将来も優位性の残る取引なのか?」、つまり「カーブフィッティングになっていないか?」に対するひとつの回答を教えて頂きました。

 「実際の相場はランダムウォークに極めて近い」「開発したシステムが、本来エッジ(優位性)がないはずのランダムウォークのデータを利用した場合でもパラメータ調整で簡単に儲かってしまうようであれば、カーブフィッティングの可能性が高い」

知っている人には「何を今さら」なんでしょうけれど、私にとってはなるほどと唸ってしまいました。

以前に何かの書籍で「本当に完全なランダムの数値のかたまりを、お金を出しても買いたい人がいる」と読んだことがあるのですが、そういう事だったのかと合点がいきました。過去のデータから出来上がったシステムトレードが、本当にエッジ(優位性)があるものなのかどうかを確かめるのに利用できますね(セミナーでは、エクセルの乱数を使った検証方法の紹介がありました)。

また、よく書籍でみかける「一日の平均資金移動率を2%以内に抑えよ」というのは、ランダムウォークの性質「ある時間における変動率は、その時間の長さの平方根に比例する」と目標利益率の観点からも合点がいきますね。

ランダムウォークに関する記載は「セミナー補足資料」A4の4枚の別紙に書かれていただけなのですが、これを知っただけでも、私は参加した甲斐がありました。

しかし、セミナーはビデオ撮りしていませんでしたので、本当にDVDで発売しないのですね。頂いた資料はプレミアものです。

商売の観点からすればエンジュクさんとして苦しいと思うのですが、よくぞ開催して頂きました。感謝致します! スタッフの皆様もお疲れ様でした! もちろん、ノウハウを惜しみなく公開して頂きた秋山さんにも感謝です!

RNプライム買い日結果

11月28日(金)は、ラッセル野村プライム指数(RNプライム)買い日でした。採用ウエイトが高い7銘柄について結果を見てみましょう(注:ウエイトは、11/28日終値段階の値です)

コード銘柄名ウエイト前日比当日比VWAP比
8410セブン銀行 7.44 1.50% 1.20% 0.85%
7956ピジヨン 2.57 1.98% 3.00% 2.72%
8409八千代銀行 1.9 3.00% 3.00% 1.54%
1414ショーボンドHD 1.86 -0.11% -0.16% 0.20%
8174日本瓦斯 1.58 -0.08% -0.16% 0.20%
3708特種東海HLDGS 1.51 1.49% 1.49% 1.12%
1950日本電設工業 1.46 3.42% 2.29% 1.38%
(参考)TOPIX先物0.24% 0.42% 0.16%


前日比や当日比でマイナスの銘柄もあるものの、VWAP比(終値/VWAP)がプラスで、大引けにかけて、それなりに買われたことが分かります。セブン銀行(8410)ビジョン(7956)の1日チャートを見てみましょう。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

セブン銀行(8410)
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ビジョン(7956)
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特にピジョンは引け際に大きく動いているのですが、出来高がそれと比較して盛り上がっているわけではありません。従って、今後先回り投資家がもっと参加するようになれば、正直な所、同じようにはならないかも知れません。

外国人投資家が最も激しく売り越した週

11月3週の投資部門別売買状況ですが、この週の日経平均株価は-5%程度の下げで済んでいたため、それほどひどい売られ方の印象はなかったと思うのですが、外国人投資家は先物を含めると、今年一番の売り越し額でした。

11月3週 投資部門別売買状況(単位百万円)

TOPIX先物225先物(L+M)株式(3市場)全合計
自己132,63864,740▲ 275,112▲ 77,734
外国人▲ 138,994▲ 72,581▲ 536,073▲ 747,647
個人▲ 334▲ 13,038199,774186,402
信託銀行▲ 14,541▲ 19,747445,126410,839


買い支え組は相変わらず、個人投資家の現金買いと信託銀行です。年金基金の日本株組み入れ比率を目標値まで引き上げるとすれば、先週の買いが額が少なかったこともあり、今年一杯くらいまでは買い支えができそうな感じです。

しかし、年明けにその年金基金麻酔が切れてしまったら、突然痛みが復活する可能性も…。

MSCI KOKUSAI

MSCI といっても、実は中身はいろいろありまして、一般的には MSCI と言えば、MSCI standard インデックス を指します。その他にも日本の運用者用に
MSCI KOKUSAI といった、日本の株式を除いた全世界の株式のインデックスも用意されています。

先日の11/25日は、MSCI standard インデックス ばかりではなく、この MSCI KOKUSAI のインデックス入れ替えも行われました。

ここで注目したのは、日本の運用者用の MSCI KOKUSAI の入れ替えが、世界の個別株の値動きに影響する可能性です。MSCI KOKUSAI
で採用された外国株が、大きく買われるかも… そんなレポートが大和総研から出されていました。

この場合、現地の投資家はなぜ該当株式が大きく買われたのかが分からず、日本の投資家だけがその理由を知っている… という、かなり「おいしい状態」になる可能性があるのです。

実際には、MSCI KOKUSAI に採用された銘柄は、MSCI EAFE (北米を除く先進国)にも採用されていたりするので、純粋に MSCI
KOKUSAI だけというわけではないのですが、その影響度に注目してみました。25日の一日チャートをご覧ください。(出典: Yahoo! Inc.)

ウエイト変更: MSCI KOKUSAI 1位
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ウエイト変更: MSCI KOKUSAI 2位, MSCI EAFE 1位
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売買インパクト: MSCI KOKUSAI 1位、MSCI EAFE 1位
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売買インパクト: MSCI KOKUSAI 2位、MSCI EAFE 2位
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少なくとも最終日に限って言えば、株価の盛り上がりはありませんでした。MSCI KOKUSAI や MSCI EAFE をベンチマークとして採用しているファンドが少ないためでしょうかね。ちょっと残念!

MSCI買い日結果

今日は11月のMSCI買い日でした。大引けは軒並み逆噴射で買われるべきものが下がり、売られるべきものが上昇した、ヘッジファンドの復活を印象付けるような日でした。

ウエイト増上位5銘柄

コード銘柄前日比当日比VWAP比
4540ツムラ 0.66% -1.61% 0.04%
8410セブン銀行 -1.72% -4.47% -1.90%
8759ニッセイ同和損害保険 -0.23% -5.66% -1.29%
2670エービーシー・マート -5.22% -5.49% -0.82%
8628松井証券 3.49% -2.96% -0.80%


ウエイト減下位5銘柄
コード銘柄前日比当日比VWAP比
3382セブン&アイ・HLDGS -1.62% -4.37% -0.63%
4502武田薬品 0.44% -0.22% 0.09%
6103オークマ 5.41% 1.65% 0.67%
9737CSKホールディングス 0.82% 0.66% 0.40%
4503アステラス製薬 0.00% 1.31% 0.43%


正直に値が動いたのは、ウエイト変更が最も大きかったセブン&アイ・HLDGS(3382)くらいなものでしょうか。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

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セブン銀行(8410)はJASDAQ銘柄であるため「大引け売り」といった注文ができない影響もあってか、最後3分間程度は大きく値が右往左往しました。(出典: Yahoo
Japan Corporation.)

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また、MSCI発表日をベースとしたウエイト増(新規採用も含む)上位5銘柄と、ウエイト減(除外も含む)下位5銘柄の株価推移を見てみましょう。最後はピタリ、どちらも6%程度の値動きとなりました。

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ウエイト増銘柄は、発表日から4日前あたりから急激に上昇を始めていたのですね。目ざとい投資家がしっかりといるようです。

最後に、「変更ウエイト」と「発表日から今日までの株価上昇率」の関係を離散図にしてみました。サンプル数が20と少ないのですが、ご参考までに。インパクト日数と株価上昇率でも同じように処理したところ、R^2の値は8.7%程度でした。

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あまりにも残念…。

ツチヤさんのブログの面白さって、そんなに理解されにくいものなんですかね? 1ファンとしてとても残念です。紹介された書籍はほとんど即買いしていました。

私にとって史上最強であり、今は足元にも及びませんが、目標とすべき到達点でした。目から鱗とはこのことを指すのだと、毎回感心していました。

ツチヤさんが決断したことですので、その事に対して私からは何も言う事はありませんが、ブログの記事は消さずにずっと残して置いて欲しいです。

また相場が復活してきた時に、こっそりと再開して頂けたらと思っています。

おはぎゃあああ!

おはぎゃあああ: 朝起きた時に米国市場の結果を見て叫ぶ言葉。2ch用語らしい。

しばらく「おはぎゃあああ!」と叫ぶ日がなかったのですが、それが、昨日、今日と2日連続できました。私は「おはぅぉぉおお!」派です(笑)。

でも最近アップダウンに見慣れて、今朝は「おはぅ! お?」程度で済みました(笑)。最後は年金基金買いがやってくるんじゃないかとの安心感もありますし。

売りが止まない外国人投資家


先週の投資部門別売買状況ですが、相変わらず外国人投資家の売り雨あられ。それを個人投資家と信託銀行で支える構図はここ数週間変わらず。

11月2週 投資部門別売買状況(単位百万円)

 TOPIX先物225先物(L+M)株式(3市場)全合計
自己60,64477,258▲ 80,71957,183
外国人▲ 68,848▲ 134,902▲ 360,092▲ 563,842
個人35326,917250,285277,554
信託銀行17,5797,535124,874149,988


因みに10月2週から11月2週までの6週トータル額は以下の通りです。いかに外国人投資家が売りまくっているかがよく分かります。

 TOPIX先物225先物(L+M)株式(3市場)全合計
自己252,3311,276,716▲ 2,071,466▲ 542,419
外国人▲ 554,188▲ 976,618▲ 1,252,331▲ 2,783,137
個人▲ 948▲ 64,6701,189,2201,123,602
信託銀行374,020▲ 89,4991,619,5681,904,089


久しぶりに、東証1部の時価総額に対する外国人投資家の売り越し割合のグラフです。13週平均移動の下落は止まらずです。

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今日あたり、年金基金の大人買いがやって来るかと期待していたのですが、現れませんでしたね。残念。

年金基金(GPIF)が動く時はTOPIX先物が動く!?

私はザラバを見る事ができないので、まったくの推測でのお話です。ウラが取れていませんのでご了承下さい。

投資部門別売買状況での信託銀行の動きを見ているのですが、ここ最近TOPIX先物と現物株を買い越しています。一方で日経平均先物はほとんど売買しません。年金基金(GPIF)は多くをTOPIX型で運用しているようです。

ということは、最近の年金基金の買いと思える急上昇時には、TOPIX先物の買いと現物の買いが同時に行われ、日経平均先物はそれにつられ、微妙に遅れて上昇しているのではいかと推測しています。

つまり、年金基金の買いがドカドカやってきているのかの判断をTOPIX先物またはTOPIXウエイトが大きい銘柄の値動きで行えるのではないかと。それをきっかけに乗っかると上昇気流で持ち上げてくれるのではないかと。

もしこの推測が当たっていて市場に浸透してくれば、「だまし」を入れてくるヘッジファンドとか現れたりするんでしょうね…。

ちょっと面白い記事をジェット証券のサイトの中でみつけました。小型は 「ラッセル野村スモールキャップ」がベンチマークなんでしょうか? リバランスが月末にある…。http://www.jetsnet.co.jp/nyumon/jiji/bn/jiji_192.html

似ているチャートその後

以前にご紹介しました、似ているチャートのその後です。全体的に、だんだん似ているとは言い難くなってきました。

まずは2001年との比較です。今年はなかなか浮上できず。

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次にITバブル期のNASDAQとWTIとの比較です。ずいぶん早いタイミングですが、あともう少しで一旦の底値といった感じでしょうか。

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最後に、過去のバブル崩壊後のチャートです。マザーズはなかなか上へ動かずです。国を代表する指数と新興指数を比較するのが間違いなのかも知れません。とはいえ、心理的にはもうバブルの傷は癒えているはず。上昇の時を静かに待っています。

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