年金基金(GPIF)の国内株購入余裕度


2/27日に、年金基金(GPIF)は9月から12月までの運用状況を発表しました。一番の関心事項は「国内株式」の全体のウエイトが一体どうなっているかです。理想値は11%で、それに近づけるようにするとの理事長の談話がありました。

ここから先、今回の記事については、以下を前提としています。これが違っていると結論は全く変わります(電話で直接GPIFに確認できたらいいのですが、平日の昼は、私がゆっくり話をできる時間もなく)。


  • 年金基金(GPIF)の「基本ポートフォリオ」配分には財投債も含んでいる
  • 財政融資資金への預託金の償還分と財投債の満期は別物

結果は表に掲載しました 9.46% で、あと1.5%程度あります。金額にして1兆8,000億円程度です。

 9末構成比12末構成比理想運用益(億)買越額(億)
国 内 債 券 73.01% 75.90%67%+-8%15,901-6,266
(市場運用分) 50.51% 53.44%-15,1052,474
(財投債) 22.51% 22.46%-796-8,740
国 内 株 式 10.47%9.46%11%+-6%-26,63811,333
外 国 債 券 8.21% 7.82%8%+-5%-11,1033,844
外 国 株 式 8.30% 6.66%9%+-5%-34,76312,887
短 期 資 産 0% 0.17%5%11,936
合 計 100% 100%100%-56,60223,734


更に、前四半期の純投入金額が2兆4,000億程度(財政融資資金への預託金の償還分?)ありましたので、今四半期も同じ分だけあると仮定すれば、その11%にあたる2,600億円をプラス。
そして2月末までの株価下落率12%分の1兆3,000億円も買い増しする必要があります。

ということで、全部合わせると3兆3,600億円。実際には株価下落による資産全体の額が減っていますので、もう少し額は小さいはずです。

また、前四半期の国内株式買増額は1兆1千億強でした。この間に市場内での信託銀行の株式買い越し額は3兆3千億強であることが分かっていますので、信託銀行の買い越し分のおおよそ1/3の33%がGPIF分となります(意外と少ないですねぇ…)。

1月と2月の信託銀行の買い越しペースは、前四半期と変わらないので、8,000億くらいは既に購入していると思われます。残り2兆5,000億円程度。大幅に余裕があります。

しかしながら前四半期のレポートをよく見ると、純投入金額が2兆4,000億程度と市場運用外の財投債の減額分だけを、全部のポートフォリオに割り振っていて、売り越したものはありません。長期金利に影響を与える債券は容易には売れないってことかも知れません。もう既にポートフォリオの上限である75%を超えています(強制的には売却しないのですね。何のためのルールなのやら…)。

となると、この四半期も同様の処置を取るとすれば、前四半期とあまり変わりない額の1兆2,000億程度しか買わないのではないか? との推測も働きます。

本気で調整しようと思えば、残り2兆5,000億円程度買う事ができ、3月に猛ラストスパートをかける額は十分に残っています。しかし無理をせず、前四半期と同じ割り振りをするのであれば、残り4,000億円程度とあまり期待は持てません。結局は、よく分からないとこうとのですね(泣)。

今回は超ざっくり値です。きちっとした検証値については、きっと証券会社からレポートが出ると思いますので、そちらを参考にしてみて下さいませ。