分散投資の理論はインフレ時代に咲いたあだ花

 私は岡崎良介氏の書籍をよく好んで買っています。予想が当たる・当たらないという観点からではなく、人とは違った切り口から事実を掘り出し、論理的に物語を展開する点がとても参考になるのです。

その岡崎良介氏の最新本が「マネーの鉄則」日本経済新聞出版社 です。表題に持ってきた「分散投資の理論はインフレ時代に咲いたあだ花」は、途中の章の小見出しに使われていた言葉です。

株式業界に身を置いているため「分散投資の理論はインフレ時代に咲いたあだ花」とはなかなか言いにくいと思うのですが、書籍ではあっさり言ってます(笑)。

因みにこの書籍は分散投資を批判を中心にした本ではなく、氏の理論でもある相場ローテーションから、今後の動きを予想しようというものです。

ローテーションの観点から日本株は今後上昇を続け、2014年前半近辺、日経平均株価18500円±1100円でピークをつけると予想しています。ということは、ここ数年は稼ぎ時??

私はこの結論も楽しく拝読しましたが、それ以上に第二章の「先人たちの失敗」、第三章の「新しい経済理論」が興味深く、新たな視点の獲得に役立ちました。おススメです。




ジョージ・ソロス氏、更なる金融危機を予見

私が毎日チェックし参考にしているサイトに、外資系証券会社の方が記載しています「虎年の獅子座」さんのページがあります。時折、有用なサイトもご紹介していまして、その中でこれは面白いと思ったサイトがありました。それは「ヘッジファンド・ニュース」です。

その中の4月4日の記事に「ジョージ・ソロス氏、更なる金融危機を予見」があります。また、最近の流れをそのまま現したような「銀行の次は投資家からの打撃―資金償還の殺到に苦しむヘッジファンド」というものもあります。

ただ、ヘッジファンド全部が苦境に陥っているわけではなくて「ディストレスト資産投資、クレジット市場の救世主になるか」とか、「英マン・グループ、旗艦ファンドが好調維持」とまだら模様です。

日本市場を動かしているのは外国人投資家なのは間違いないですし、その多くはヘッジファンドでしょうから、ここを読んで「なぜこんな状況になってしまったのか」が後追いながら理解できる部分もあるのではないでしょうか。

売り時はもう少し後?

下落相場でも生き残れるように「空売り」の技術も身につけたいと思い、オニールの空売り練習帖を買ってきました。

著者のウィリアム・オニールといえば、マーケットの魔術師の一人としてインタビューに答えており、ファンダメンタルズとチャートを組み合わせた CANSLIMによる成長株投資で有名な方です。その方が空売りの本を書いているのです。ちょっと驚きです。

今から空売りは、さすがに遅いかなと思っていたのですが、「最適な空売りのポイントのほとんどは株価が天井をつけてから5ヵ月から7ヵ月後、あるいはそれ以上あとになって現れるということである」との記載がありました。

伝統市場(東証1部、大証1部)にて上昇した株の多くが天井をつけたのは、昨年10月から11月の間です。ということは、オニールに言わせれば、もう少し後(3月~5月以降)が空売りの最適なタイミングということになります。まだ高値を覚えていて、安値買い勢力が強いうちは空売りは危険ということなんでしょうね。

そういえば鉄鋼セクターは7月から8月に高値をつけていますので、旬の時期が到来しているのかも知れません。彼は50日平均移動線の割り方に焦点を当てていますので、新日鉄(5401)の場合は、1月28日がポイントだったのかも知れません。バリバリの後解釈ですけれど。

この本の最初の1/3くらいで解説が終わって、残りの全てがケーススタディです。少々残念なのは、失敗例が全く掲載されていない(都合のいいチャートしか掲載していない!?)ので、どんな穴が待ち構えているのかが分かりません。

また、裁量トレード色が濃いので、はっきりとはエントリポイント、エグジットポイントが記載されていません。チャートもバーチャートなので、ローソク足に慣れている私には少々見にくいです。

それでも少しずつ、オニール手法による空売りの練習を始めようかと思っています。成功と失敗を重ねつつ、そこから自分なりの投資法が生み出すことができればと。実行するのは当面先になりそうですけれども。

今から株価が急騰して全く使う場面が出てこない可能性もありますが、それはそれでいいんじゃないでしょうか。私もいくつか買いポジションを持っていますから(笑)。

ダブルボトムとリバモア

こんな相場環境なので、あまり注目されていませんが、いくつかの銘柄はダブルボトムを形成しつつあります。代表的なものとしては、マザーズ指数やソフトバンク(9984)などです。

なぜこの形に注目しているかと言えば、 1900年代の前半の伝説的な投資家ジェシー・リバモアの投資法の影響です。

彼自身が書いた唯一の書籍「How to Trade In Stocks by Jesse Livermore」が約70年の時を経て「孤高の相場師リバモア流投機術―大恐慌を売り切った増し玉の極意)(文庫本サイズ 700円+TAX)として、昨年の12月に日本語訳が発売されました。

その中で、彼の手法である「リバモアメソッド」は、私の読解力が正しければ、BOX圏底値からの上昇、BOX圏高値からの下落のタイミングで順張りエントリーするトレンド狙いです。

年に数回しか取引チャンスがないのですが、まさに今、そのタイミングになりつつあります。まだ買いサインは出ていませんが、もう少し上昇すると、買いサインが点灯します。

ただ、エントリーの前提として「株式に関する見解(ファンダメンタルズ等)」が先です。「これから上昇するはず」という見解がない限り、いくら買いサインが点灯しても、買いではありません。

私はソフトバンクについて上昇するに足る確たる見解は持っていないのですが、リバモア流の買いサインが出たら試しに買ってみようかと思っています。

ファンダメンタルズの部分を無視して、売買サインだけでやってみたら、一応利益は出ています。ただ、手作業でやっている & 試行回数がまだ少ないので、全く当てにできませんが(笑)。過去からのデータ検証には結構時間がかかります。誰かシステム組んでくれないかな…。

斉藤さん本気ですか?

今日は斉藤さんの日経225先物システムトレードセミナーに参加してきました。前回の株式システムトレードのセミナーもそうだったのですが、目いっぱい詳細な検証データがついていて、ここまでバラしちゃっていいの?
という感じです。

私にとって一番の収穫だったのは基本「逆張りは短期がお得、順張りは長期がお得」というのを検証データから明らかにしてくれたことです。そういえば、私のイベント投資も、順張り系は長期保持、逆張系は短期保持の傾向が強いことに気がつきました。根っこは一緒だったのですね。

この要素と、先物の一日の値動きのクセの2つをミックスさせた5通りの投資方法を教えてもらって、明日からでもすぐに使いたい衝動にかられます。また、株式にも応用できそうな気がして、いろいろと検証してみたい気がします。

一番の驚きは「予算と投資方法を選択して建て枚数を入れると、過去の検証結果を即座に算出してくれる」 および 「四本値を入れると、自動的に売買サインを出してくれる」エクセルシートを、後日配布するとアナウンスした事です。

思わず「斉藤さん本気ですか?」とご本人に聞いてしまった程です。だってこれがあれば投資顧問業がそのまま真似して販売してしまいそうですから。「せっかく来てくれたのに、計算が面倒でサインが算出できず実行できない人には悪いじゃないですか」と何気もなく言ってしまう所がすごいです。

「日経255先物で利益を出したい」と願っている方にも十分応えている内容ですが、「単純な方法で自分で投資方法を生み出したい」という方に、更にフィットしていると思います。トレードのルール作りにお悩みの方、是非発売DVDをご覧あれ!
ヒントがたくさん隠れていると思いますよ!

良い意味で期待を裏切られた本

この記事を投稿しようと思ったら、いちのみやさんに先を越されてしまい、かぶってしまいますが、せっかく書いたので、私の視点から。

当初は「タートル流投資の魔術」という書名からして、ブレイクアウトシステムの手法と注意点、そして過去の実績が書かれてるだけじゃないかと思っていたので、書棚に置きっぱなしでなかなか読み始められなかったのですが、えいや!と読みだすと、これが良い方に裏切られました。

確かにブレイクアウトについての解説はあるものの、その体験をベースとして、法則を一般化し、投資全般としての心得や成否のカギが実例を交えながら体系的に解説されています。「マーケットの魔術師」も同じようなカテゴリの本ですが、私の中ではそれを超えています。心に響く格言がたくさんあります。

中でも面白いなと思ったのは「ブレイクアウトシステムは、最初の数日間はブレイクアウトと反対側に優位さがある」資料や、「通貨や金利はトレンドフォローに適している」理由、「バックテスト以上の成績が収められない」原理、「シャープレシオの問題点」などです。

途中途中に、意味が通じず、誤訳じゃないかなと思われる部分もありますが、それを割り引いても十分読み応えがあります。ツチヤさんは誤訳が80個所以上もあった! とお話していますが、私は原書を読んでいないためか、数ヵ所(第2刷)しかみつけられなかったです(汗)。

書籍の最初の1/3位までは、投資経験と多少の先物の知識あれば読み進められますが、そこから2/3までは、数式に対する慣れをある程度持っていないと眠くなり、最後の1/3は、システムトレードに対する慣れをある程度持っていないと熟睡モードに突入してしまうのではと思います。

それでも相場に発生する優位さ(エッジ)によって利益を得たいと思う全ての人に読んでもらいたい書籍です。眠くなる場所までで構わないですので。そう言う私も途中何ヵ所かは流し読みしました。




斉藤正章さんのセミナー

今日は満席大盛況の斉藤正章さんのセミナーに参加してきました。

あれだけシンプルな方法で、年間利益を30%, 40%と持って行けるのですね。いやぁびっくりです。「もし40%の利益で物足りない方は… 」と話が続くあたりもすごい。

順張りフィルターも、逆張りフィルターと同じ仕組みだったのですね。これは知らなかった。勉強になりました。逆張りは既に実行していましたから、今後順張りの方も私の投資手法に中にいれちゃおっと。

「三角持合いを含めたブレイクアウト系は○○○」「投資手法自体は実はどうでもいいんです」といった斉藤語録にはしびれました。

システムトレードに多少でも興味がある方には、近く発売されるであろうDVDを購入することを強くお勧めします。単なる投資法だけではなく、結果に至るまでの過程で「何が一体重要なのか」がしっかりと解説されていますから。

シュミレーション結果が掲載されている計27Pageの「順張り&逆張りシステムトレード別冊資料」これだけでも元が取れるんじゃないかな。いやいや、10万円分位の価値はあるかも。

ライアーゲーム(LIAR GAME)

毎週土曜日の夜11:10分から、フジテレビ系列で「ライアーゲーム」というドラマが放映されています。原作はコミックです。初回からずっと見ているのですが、これがまた、株式投資と合い通じるものを感じるのです。

ドラマでは、与えられた条件の下で、数学的な知識を利用し、相手の心理を読み取りながら、ゲームに勝ち残る必要があります。株式も与えられた条件(株式売買の範囲内)で、数学的な知識(低PER,
低PBR、テクニカル指標等)を利用し、相手の心理(評価が低い or パニック売り等で、株価がゆがんでいる)を読み取る作業をしています。

また「少数決」という、少数の側が勝者となるゲームが登場したのですが、株式も少数の側にいるかどうかが勝負の鍵になります。斉藤手法はその極致です。バリュー投資も「他人が気づかない割安株を買う」ことに力を注ぎますので、やはり少数側です。順張りは大衆側のように見えますが、その後に更にどんどんやってくる大衆の買い手が集まることで株価が上昇しますので、やはり少数側です。

ジム・ロジャースも「人生と投資で成功するために 娘に贈る12の言葉」の中で『多くの人が「バカな」と思えば思うほど、その投資はうまくいくのだ』といった記述がありますが、これもまた、少数側にいるかがいかに重要であるか、ということを述べているものでしょう。

最近「この売買は少数側としての判断なのか、多数側としての判断なのか」を自問してから売買するようにしています。もし自分が多数側にいると判断したならば、その売買自体を中止するか、それを覚悟の上で損きりするか、のどちらかです(少数側にいるかどうかの客観的判断が実は難しかったりするのですが)。

それからドラマの中で「これは支配力を争うゲームなんですよ」といったセリフがありますが、村上ファンドやスティールパートナーズは大株主としての支配力を駆使してゲームに勝つことに集中しています。

今週末のドラマは最終回3時間スペシャルですが、株主総会も多くあります。フージャース(8907)、ワタミ(7522) と渡り歩き、帰ってからゆっくりとTVを見ることにしましょうかね。

TOPIX先物売りの現物買い

本日発表された投資家部門別売買状況ですが、外国人投資家はTOPIX先物売りの現物買いで、それほど大きくは買っていません。

外国人投資家の動向:

期間TOPIX先物225先物株式(3市場)全合計
2月3週316,542 -6,995 528,740 838,288
2月4週-415,758 -271,506 -264,968 -952,232
3月1週-93,105 -386,055 -390,040 -869,200
3月2週-168,590 -176,672 -86,883 -432,145
3月3週42,749 158,438 408,619 609,806
3月4週-151,951 96,260 80,662 24,971
4月1週-90,616 127,416 486,753 523,553
4月2週-215,961 63,569 339,822 187,430


最近、やや目立っているのは信託銀行の売りです。トレーダーズ・ウェブのサイトを見る限り、信託銀行の売りは恒常化しているので(毎年4月はやや多めではあります)、今だからということではありませんが、積極的な買い手不在の時は、じわじわと効いてきますね。

とうとうデットクロス

先週の投資部門別売買状況ですが、外国人投資家が引き続き売り越し。それを支え続けているのが個人投資家です。こんなに買いパワーを蓄えて待っていたのか思うとちょっと感動です。

株式 投資部門別売買:

自己売買部門外国人投資家個人投資家
2007年2月4週 -344,452 -264,967 508,664
2007年3月1週 -176,781 -390,040 590,257
2007年3月2週-428,303-86,882422,340


自己部門の売りが膨らんでいますが、TOPIXと日経平均の先物をあわせるとプラスマイナスゼロ程度で、やはり外国人投資家の売りが目立っています。そしてとうとう短期移動線と長期移動線がクロスしてしまいました。

外国人投資家の動向:
期間TOPIX先物225先物株式(3市場)全合計
1月3週187,246 -74,223 543,062 656,086
1月4週78,098 -20,069 425,234 483,263
1月5週48,815 215,434 530,009 794,258
2月1週-41,388 -52,052 369,317 275,877
2月2週203,250 221,913 518,955 944,118
2月3週316,542 -6,995 528,740 838,288
2月4週-415,758 -271,506 -264,968 -952,232
3月1週-93,105 -386,055 -390,040 -869,200
3月2週-168,590 -176,672 -86,883 -432,145


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今週の上昇が一体誰によって持ち上げられたのか興味津々です。外国人投資家なら、今週のクロスは「だまし」のような形になり、上昇安心感が増します。一方で個人投資家なら、今後上下に波が荒くなる可能性が大です。

またちょっと気になったのが、東証2部、マザーズでは既に外国人投資家が買い姿勢であることです。一方で法人が大量に売り越しですが、これは会計年度末に伴う損失確定
or 含み益の「清算」の必要がある分なのかも。

過去のデータをしっかりと追っていないので想像の世界ですが、いつまでも新興市場の下げだけが止まらないのは、このあたりにも原因があるかも知れませんね。